初めての出会いから1年。
蒼琉からのWisで俺たちはようやく再会を果たした。
俺は商人に。蒼琉はアコライトに。
姿は違っても、出会ったときの印象はそのままに、蒼琉は俺のそばにいた。


「一緒に、住まないか?」
「え?」
「…いや、ほら…宿代とかも浮くし…一緒にいられるし」
「…うん、俺はかまわないけど」
「本当か?じゃあ…」

よろしく。と握られた手の暖かさ。
ほのかに頬を染めて笑いかけてくれた、その笑顔。
絶対忘れない。

…そして一緒にプロンテラの一角の部屋に住むことになったのだが。

意を決して一緒に住みたいと言って
それに答えてくれたときは本当に嬉しかった。
…なのに
まさか気づいてないなんて思わなかったんだ。


Wall is exceeded.



「好きだ」

俺が真面目にいってるのにきょとんとした顔で俺を見る。
そして、手に持った肉を見て、ああ。と声を上げた。

「俺も好きだよ、このお肉おいしいよな」
「…真面目に言ってるんだけど」
「真面目に言ったってやらないぞ?」

…どうしてこいつはいつもこうなんだろう。



戦うときの真面目な顔。
ヒールをかけるときの荘厳な空気。
…家にいるときの、安らげる笑顔。

どれもこれも大好きだっていってんのに

時折馬鹿みたいなボケかまして、
俺の言葉を本気にしたためしがない。



「だから、あんたが好きだっていってんの」
「俺も好きだっていってんだろ?じゃなきゃ一緒に住んだりなんてしないさ」

うううと唸る俺にはいはいと笑って食器を片付けにいってしまう。



愛してるといえばませたこといってるなよと笑われ。
態度で示せば組み手と間違われて特訓の手伝いをさせられてしまう。
ああいえばこうかわされて
こういえばああかわされる。



そんな日がもう半月以上続いていた。








ある日、ジュノーへ行ってた蒼琉が
戻ってくるなりにやにやとカバンの中から瓶を取り出した。

「…なんだそれ」
「ビール」
「…はぁ?」
「ジュノーに飲み屋があってな、そこで飲んだビールがすっきりしてておいしいのなんのって。
で、お前にも飲ませたくてさ…ちょっとだけ空き瓶に詰めてきた」
「…あんたなあ、それってよくないことなんじゃねえの?」
「堅いこというなよ」

ひらひらと手を振って瓶に入ったそれをグラスに注ぐ。
綺麗な鈍琥珀が室内灯の光を反射して揺れた。

「あ、ヴェルは未成年だから飲めないか?」

にやりと笑われてカチンときた。
グラスを掴むとぐいとあおって喉に流し込む。
ほのかな苦味と甘さが炭酸と共に喉をくすぐっていった。

「…うまい」
「だろー?」

思わず呟いた俺ににこりと笑って蒼琉もグラスに口をつける。
くいーっと飲み干して、ふう。と息を吐いた。

「まだあるから、じゃんじゃん飲めよ」
「…あんた、何本くすねてきたんだ」
「いいじゃんか、その分金は払ってきたんだし」

にいっと笑ってつまみを探しに台所へと入ってゆく。

「なあ、甘いもんとしょっぱいの、どっちがいい?」
「…俺は塩っぽいのが好きだけど」
「そっかー俺もなんだ。…あ、チーズ発見」




いつのまにか持って帰ってきた瓶は全てからになり。
蒼琉は床にほおをつけて笑っている。
俺はといえば足を投げ出した姿でベッドよりかかり
空になったグラスの底にこびりついた泡を手持ち無沙汰に揺らしていた。

「ヴェル…なかなか強いなぁ」

ふふ、と笑って蒼琉は俺を見上げてきた。
深紺の瞳に俺が映る。

「あんたが弱すぎなんだよ」
「んなことねえ」

ずりずりと這って隣にくると、おもむろに頭を俺の膝に乗せた。
仰向けで俺を見て笑う。

「なっ」
「ふふ、ひーざまくらー」
「…あんたなあ、大人の癖に」
「そういうお前はまだガキじゃねえか」

からかう口調とは裏腹に、真面目な表情で俺を見上げてくる。
そっと手のひらが俺の頬に触れた。

「…どこが、ガキなんだよ」
「人の気もしらねえで、好きなんて軽々しく言うなよ」

まさかそのネタがいま持ち出されるとは思っていなくて少し驚いた。
蒼琉は辛そうな顔を隠そうともせずに俺を見上げている。

「好きだよ、あんたのことが」
「嘘だ」
「…本気だって言ってんじゃねえか」
「お前みたいに若くて、かっこよくて、モテそうな顔してるやつが?」

ふ、と笑って目を閉じる。

「俺みたいな、男で、おっさんで…支援もできないアコライトで…」
「おっさんって年じゃないだろ」
「でもお前と10は違う」
「9歳差だろ」
「…同じようなもんじゃねえか」
「そんなの関係ない、俺はあんたが好きだ」
「…信じられねえ」
「信じろよ」
「…証明してみろよ」
「…証明?どうしたらいいんだ」
「んなの、自分で考えろ」

突き放す言葉とは逆に、頬を撫でていた指が優しく唇を撫でる。
その指をくっと歯で銜えて、ゆっくりと開く瞳を見つめた。

「…蒼琉」

膝に乗せたままの頭を両手で包んで。
そっと唇を合わせた。
酒の苦味が舌をくすぐる。
そのまま舐め清めるように口腔内を犯した。

「…っ、んく・・・・ふぁ、お・いっ・・・」

身じろいで離れようとする身体を押さえつける。
くちくちと舌が絡むたびに甘い音が耳を犯す。
顔をぐっと背けられて、離れた衝撃で唾液が蒼琉の頬を撫でた。

「っ・・・おい、本当に・・・っ」
「言ってんじゃねえか、マジだって。いつになったら信じんだよ」

さっきまでの強気な発言とは真逆の、うろたえる蒼琉に苛々してくる。
そこまで誘っておいて今更なしはないだろう。
このまま押し倒して全部俺のものにしたら信じるのか。
床に身体を押し付けて上から見下ろす。

「…だって、なあ…もう、戻れないんだぞ?」
「どこに戻るって言うんだよ」
「…お前なあ」

あきれ気味に俺を見る蒼琉にイライラが爆発した。
胸倉を掴んで顔をちかづけて
目を合わせて…低く吼えた。

「…俺は、あんたが欲しいんだ。それ以外なんて欲しくもなんともねえ。戻るのはいつだって、あんたのところだ、覚えとけ」

そういって手を離すと、蒼琉は一瞬目を見開いて大声で笑い出した。

「な、なんで笑うんだよ」
「…お前、本当にかっこよすぎるよ」

ひいひいと目じりに浮かんだ涙を拭って、蒼琉は俺の目を見た。
そしてちいさくため息をつくと身体を起こして俺の肩に額を乗せる。

「…俺が怖がってたんだよな」

「…え?」


「俺も、好きだよ、お前のこと。…そういう意味で」
「… 蒼・・・」

なにか言おうと口を開いたが、言葉は唇でふさがれた。
ゆっくりとした動きで、唇が重なる柔らかさを味わう。

「…っ・・・ん」
「…っふ…んん…」

頬に触れた蒼琉の手に上から手のひらを重ねて。
夢中で舌を絡める。

「…んぁ・・・む・・・っ」
「…っ」


とろんとした表情で舌に答えてくれる蒼琉の顔に、ガマンしていたものが耐え切れなくなってくる。
体重をかけて床に押し倒すと、唇を塞いだまま、アコライトのローブをはだけさせた。

「…っ!!!・・・・ふぐ・・・っ・・・んむ・ぁっ」
「…んだよ」
「だって・・・なあ、っ。俺が・・・ええっ」
「なに?」
「なんで、お前…げ・元気だなあ」

あっという間に裸にさせられて、蒼琉が混乱した顔をした。
俺のソコを見下ろして眉間に皺を寄せる。
すっかり勃ちあがったそれはズボンの前を押し上げて存在を誇示していた。

「若いからな」

言いながらズボンの前をはだけさせる。
勢いよく顔を現したそれに、うわ、と声が聞こえた。
足を抱えあげられて思わず蒼琉の両腕が突っぱねる。

「お、おいっ…」
「なに?」
「…ええっ!?お、俺が・あの…」
「当たり前だろ…気持ちよくしてやるから、な?」
「っ・・・」

耳元で囁くと身体が跳ねる。

「・・・ぁっ・・・ほ・本当に俺が…こっちなのか??」
「あんたが欲しい。…駄目か?」
「…いや、駄目じゃないが…あの、さぁ」
「なんだよ」
「…本当に、おれでいいのか?」
「…あんたがいいって言ってんだろうが。散々じらしてくれたんだ、もう待ったはなし…だからな」
「…わぁったよ…っ」

恥ずかしそうに目を伏せて。
蒼琉は「マジかよ…」と小さく呟いた。

その言葉に笑いながら。


ようやく俺は
蒼琉を手に入れた。








朝になって。
蒼琉は昨日の痴態に赤くなったり青くなったりしていた。

「…夢」
「じゃねえからな」
「…やっぱり?」

ベッドで二人で裸になって。
蒼琉の身体には散々ガマンさせられた俺の鬱憤を晴らすかのように
赤い鬱血が撒き散らされて…。
そんな状況でまだそんなことを言うのかと眉間にしわを寄せた。

「なんならもう一度身体に教えてやってもいいけど」
「朝からなに言って…おいおい、元気だな」
「朝だからな」
「…ばーか」

不意に目と目が合って。
どちらからともなく笑みがこぼれる。

「…っ・・・くく」
「…ははは・・・」

じゃれあうようにベッドに倒れこんで唇を触れ合わせる。
腕の中のぬくもりが逃げないように、ぎゅっと両手に力をこめた。

「…愛してるよ」

言葉にすると陳腐だけれど。
これ以上の言葉が見つからない。

「…俺もだよ」

まぶしいくらいに笑って。
蒼琉は確かめるように
もう一度唇を触れさせた。





********************************



わーい、ようやくだね、ヴェル〜オメ〜(笑
ということで、ヴェル蒼馴れ初め編でした(爆笑

題訳**壁を越える
…なんだかそのまんまのようなそうじゃないような(爆笑


一応、最中も書いたんですが
無駄に長くなったので割愛。。。
見たいという方いらっしゃいましたら
そのまま下を反転スクロールでそうぞ(爆笑

言っておきますが18禁ですよ(笑
…そんなに言うほどエロくないかもですが(…
































































床に横たえたままの蒼琉がみじろぐ。

「お前は脱がないのか」
「…時間が勿体無い」
「そんな・・・な・なあ…せめてベッドに…」
「あとでな」
「あとでって・・・んっ」

鍛えられた胸から腹にかけての筋肉の隆起をを撫でていくと
蒼琉の喉がわなないた。

「いま手に入れとかないと、あんたまた逃げるから」
「逃げな・・・ん・ふぁ・・・ひっ・・・ぁっ」
「ガマンしないで、声、出せよ」
「んなの…無理…っ」
「…じゃあ」

食いしばった蒼琉の口を開けさせて、指を3本無造作に銜えさせる。

「舐めろよ」
「っ・・・ふぐ・・・っ」

くちくちと音を立てて指を動かすと、舌がゆっくりと絡んでくる。
指をそのままに、胸の突起に唇を落とした。

「ふ・・・ぃあ・・んぐ・んん・・・」

小さな声で啼く蒼琉に欲望が沸きあがってくる。
突起を口に含んで舌で押しつぶした。

「ん・ぁあ・…んむ・っ…ふ・・・ぁう」

ちゅくちゅくと唾液が指に絡む音が大きくなる。
それに合わせるように、唾液を胸に伸ばしてゆく。
ひくりと戦慄く肌が、ひどくいやらしい。

「っ・・・ぅうん」

身体が大きく震えて、膝が動いた。
腿をすり合わせるようにして、腰をもぞもぞと動かしている。

「…きもちいいんだろ?」
「んぅう・・・っ」

からかうようにそう囁いて、膝を開いた。
既に熱く天を仰ぐそこに笑みがもれる。
…蒼琉も感じている。
そのことがたまらなく嬉しかった。

恥ずかしそうに顔を背けようとする蒼琉の口から指を引き抜いた。
ずるりと糸を引いて吐き出されたそれは、ぐっしょりと唾液にまみれて光っている。

「ちょ、ぅあ・・・っ」

ぬめる指で臀部を撫でた。
びくりと震えるその姿が愛おしい。
そこを指の腹で弄りながら、目の前で立ち上がっているソレを口に含んだ。

「んぁっ!!お・おい・・・っ・・・ふっ・」

動揺する声に、愛嬌が混じる。
これが待ち望んでいたものだと思うと自然と口元が緩む。
根元までくわえ込んで舌で丹念に舐めてゆく。

「んあ・・・・ふ・くっ・・・」

蒼琉はびくびくと身体を震わせて俺の頭を掴んでいる。
引き剥がそうとしているようだったが、指に力が入らないのか髪をゆるくもて遊んでいるだけのように感じる。
じゅ、と音を立てて吸うと、びくりと背が戦慄いた。

「ぅあ・・・駄目・っ・・離…れ・・・・っ!!!」

ぐ。と指が髪を掴んだ。
ぐい、と持ち上げられる。

「んぐ・・・・っ」

びしゅるっ。

生暖かい液体が口元を濡らした。

「…っ・・ふ」
「…あんたな、顔射したかったのか」
「ち・ちが・・・お前・・・離さないか・・・・ぇっ・飲・・・!?」

口に入ったぶんを飲み込んで袖で顔を拭く。
蒼琉まっかになったり真っ青になったりして俺を見ていた。

「飲ませてくれてよかったのに」
「それは・・・まだ早いんじゃねえのか」
「…」
「な・なんで笑うんだよ」
「…じゃあ今度はちゃんと飲ませてくれよな」

荒い息の間にちんぷんかんぷんなことを言い出してつい笑ってしまう。
相当朦朧としているようだった。
このまま、理性を取り戻す前に全部手に入れたい。
その気持ちが俺を突き動かした。

吐き出された残滓を唾液で塗れた指に絡めてぬるりと奥のすぼまりを突く。
蒼琉が驚いた表情のまま俺を見下ろしていた。

「な・なに…っ」
「知らないわけじゃねえんだろ?」
「…っ」

小さくうなづいてごくりと喉が鳴る。

つぷん。
中指が、すぼまりに埋まっていった。

「…ぅあ・っ」
「痛ぇか?」
「い・痛くは…でも、」
「でも?」
「なんか、変な…」
「痛くはねえんだな」

そう言って指を根元まで押し込んでみる。
蒼琉はぞくぞくと背を震わせて、足を閉じようとしていた。
膝を押して足を閉じるのを抑えると、恥ずかしそうに腕で顔を隠した。
その一挙一動が腰にダイレクトにクる。
猛りを一生懸命抑えながら人差し指も一緒に押し込んでみる。
きつさが増して蒼琉の身体が震え始めた。

「い・・・あっ・・・なに・・ぅあ・あ・ん」

くい、と指を曲げるとたまらないというように蒼琉の口から愛嬌が漏れた。
自分の声に驚いてあわてて口元に手をやる。

「…聞かせろよ」
「何言って…ふ・・くぅん」
「ここが、いいんだろ?」
「ひぅ・・・んんんっ」

強引に指を揺らすとたまらず腰がうねる。
ひくひくと喉を震わせて声を殺す蒼琉に沸きあがったものが身を突き動かす。

…もう、限界だった。

「…っ・・うあ・あんっ」

ぐり、と大きくグラインドさせてそのまま引き抜く。
ずるりと抜けた指を追うように腰が揺れた。

「ぁあ・んっ」
「物欲しそうな声出すなよ…我慢できなくなる」

ごくりと喉が鳴る。
ズボンの前をはだけさせると欲望の証が勢いよく飛び出した。
そのまま熱い滾りを入り口に押し当てると蒼琉の顔が引きつった。
なにもしなくても、既に俺のソレは芯を持ち、早く入りたいとひくついている。

「ちょ・・・待って・・・」
「もう待ったなしだって言ったろ」
「…ちょ・・・そんな・・大きいの入らな・う・・・・・・ああああああっ」

ずぬり。
先がそこに押し当てられて入り口がきゅんと窄まる。
少し力をこめて押し込むと、狭い入り口を命一杯広げてソコがずぬずぬと飲み込まれていった。
熱い襞が包み込む感覚はすぐにでも達してしまいそうだった。

「ひ・ぐ・・・・ぅい・いいっ」

苦しそうに啼いて、蒼琉は床に爪を立てている。
その腕を俺の背に回させて、力を込めて突き入れた。

無理やりに最後まで押し込んで、俺は蒼琉を見下ろした。

荒い息を耐えなくついて、苦しそうに眉間にしわを寄せている。
セーター越しに掴まれた背が痛むほど強くしがみつかれていた。
それほどきついのだろう。
でも、ようやく受け入れてもらえた。
そのことを証明するようで、その痛みすら嬉しい。
俺がじっと見ていると、ようやく、ゆるゆると目を開いた。

「おま・えなあっ」
「…平気か?」
「平気なわけ…っ・・・ふぁ・・・」

ひくりと身体を震わせて、蒼琉は顔を真っ赤にした。
叫んだ瞬間にそこが収縮して俺を締め付ける。
ぎり、と更に背中に痛みが走るがそんなことは気にできないほど蒼琉のなかは熱い。

「全部、入った」
「…んなこと言わなくてもわかる」
「痛い?」
「ものすごく・な…」
「…動いていい?」
「いいわけ・ない・・・っ」
「…結構、きついんだけど」

熱いそこに締め付けられて、俺のものはいつ暴れてもおかしくない状態になっている。
それを必死に耐えてこうしておとなしくしているのだけれど、いつタガが外れるか分からない。

「ね、動くよ?」
「…駄目だって言ってる」
「駄目でも、もう、無理…」

そう呟いて、腹の間でひくつく蒼琉のソコをゆっくりと手で撫でた。

「おあっ・ちょ…触るな・・・ぁあっ」

ソコは達したばかりだというのに既に芯を持ち始めて俺の腹を突いている。
少し撫でただけでジュンと先走りが滲んでいた。

そこを指で愛撫しながら腰をゆるくグラインドさせる。

「…ぁ・・・ぅん…っく」

痛みに顔をしかめながら、俺の動きに合わせて身体を震わせる。
快楽と痛みに頬を染めて、俺にしがみついてくるその姿がたまらなく愛おしくて、段々と動きが止まらなくなってゆく。

うっすらと汗ばむ肌を両腕で抱えて、いつしか大きく抽挿を繰り返していた。

「んあ・・・っ・・・・・・ひ・・っ」

小さく泣き声が熱い吐息に混じる。
ごめんと思いながらも身体は止まらなかった。
ぐしゅぐちゅとつながった箇所から音が漏れる。
それすら気分を高揚させるのに充分な要素になって
夢中で腰を打ち付けて、上り詰めてゆく。


「ふあ・・・っ・いっ…ああああっ」
「…っ・・・・くぅ・・・・っ」

がくんと蒼琉の身体が戦慄く。
二人の間で熱い飛沫が舞った。

瞬間に中のものを締め付けられて、たまらず俺も激情を蒼琉の中に流しこんでいた。






「…はっ・はっ・・・はっ」

整わない息を互いに感じながら、俺は蒼琉の首元に顔をうずめた。
首筋にキスを繰り返し、満足を伝える。

「…はっ・・・おま・・無茶しすぎ・・・っ」
「…ごめん・とまんなかった」
「…ったく・・・」

背に回していた手を髪に回して優しく撫でられる。

「気持ちよかった?」
「…それは」
「…痛かった?」
「…痛くなかったといえば嘘になるが…」

もごもごと口ごもって、蒼琉は俺の頬に鼻を摺り寄せた。

「…お前を受け入れられて…よかったと思ってる」
「…蒼」
「…ぁっ・おい!なにまた…もう無理無理無理!!!」

いまの一言に元気になってしまった自身に苦笑しながら、暴れる蒼琉を抱きしめた。

「今度はベッドにいくから…な?」
「な?じゃねえ!若いにも程が…・ったく!」

ちゅ。と唇に優しくキスを落とすと諦めたのか蒼琉は大きくため息をつく。
そして、背に回そうとした手を戻して、俺の胸を指で突いた。

「今度はせめて、服は脱げよ馬鹿」