あのとき白蘭は…(白→正)


本誌ネタバレ?
ギャグです











もうすぐ、集まる。

ボンゴレリングが。

ほとんどを手にしていてあと少しで全部揃うって連絡をもらった。
これで、残るはアルコバレーノのおしゃぶりだけ。

正チャン、早く持ってきてね。
とっておきのサプライズ考えてあるんだから。

まず、なにごともないようにこの部屋に通して
ボンゴレリングを受け取る。
このときに正チャンのリングも渡してもらうんだ。

正チャンびっくりするかな。

で、このリングが偽物だってことネタばらしするんだ。

あんな危ないもの、大事なキミに渡したりしないのに、正チャン未だに気付いてないんだもんな。
あれはもっと危険なことを遂行してくれそうな忠実な駒に持たせるべきだよ。


あーやっと真・六弔花のこと口にできるんだ…
正チャンに黙ってるの辛かったもんなー
僕が世界中から集めたんだよっていったら、正チャン褒めてくれるかな?
それとも僕は用無しですかってしょんぼりしちゃうかな?

正チャン、ナイーブだからなぁ
いじけちゃうだろうな。

で、正チャンの左手の薬指に、コレ、はめてあげるんだ!
ふふふ、世界中探して見つけた一番大きな晴れの属性の宝石でできたリング!
なんていうか、これはどのリングよりも強力だと思うんだ!
だって、僕が正ちゃんのために用意した・・・結婚指輪だもん。
トリニセッタは揃ったし、あと僕に足りないのは正チャンだけなんだよって。
そういいながら、この指輪をはめてあげるんだ。
もちろん、左手の薬指にね!

大概こーいうことすると正チャン、嫌そうな顔してプイッてしちゃうんだよね。
でも僕、ちゃーんと知ってるんだから。
ジャッポーネのコトワザであるんだよね、正ちゃんみたいなのを何ていうか。
【嫌よ嫌よも好きのうち】って言うんだよね。

まったく照れ屋さんなんだから。
ジャッポーネじゃあオクユカシイって言うんだっけ?
でも今度ばかりはさ、素直に喜んでね。

・・・ちゃんと受け取ってほしいな。
僕らの新世界の序章なんだから…

・・・正チャン・・・!



ビーッビーッ!!!


正チャンにキスしようとしていた僕の妄想は、緊急通信によって阻まれた。

『入江様が造反!ボンゴレに寝返りました!』



…は?


何言っちゃってるの?



真っ白になった僕の頭の中は、
さっきまでの甘い夢が、
一晩経った綿菓子みたいにかちんかちんになってしまっていた。








「正チャン、いつも否定的な目で見てたもんね」

あれ、照れ隠しじゃなくて本心だったんだねぇ…
遠くのほうで、もう一人の僕が他人事の様に呟く。


こうなったら、新世界になったら正チャンと楽しもうと思ってたあのゲーム、どかんとやっちゃうんだから。
あの頃、現実でやったら爽快だろうねぇなんて言ってたやつ。正チャンも乗り気で…

…待てよ…

あのとき正チャン…
…ちょっと嫌そうに笑ってたね……




……


悲しすぎると人って笑えてくるんだねぇ。
多分、今の僕、最高に悪どい笑顔してるよ…



10日間くらい傷心にひたらせてもらわないと、やってられない…






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09-02-27


あのときのネタですwww