Un gatto Spanner-3
ウチは猫。名前はスパナ。
好奇心は猫をも魅了する。
「スパナ、ただいま」
珍しくパソコンにかじりついていない正一が、紙袋を床においた。
がさがさと中身を出して、空っぽになった紙袋はぱさりと倒れる。
「さて、と」
正一は紙袋をそのままに、机に向かった。
紙袋はじっと、口を開けたまま。
口が、ぽっかりとウチの目の前に開いている
…中を覗きこめば、真っ暗。
ミステリアスでファンタスティコ…
あの奥には、なにがあるの?
気になると、身体がムズムズしてしまう。
…っ、駄目だ、気になるっ!
思わず飛び込めば真っ暗な中、ガザザッと爪が底にぶつかった。
「うわあっ!?スパナ、なにしてるんだい?」
…なにもなかった。
…でも
「スパナ?」
落ち着く…
つい身体を丸めて狭い空間に身を寄せる。
正一が光の入口からすこし可笑しそうにウチを覗いていた。
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09-02-25
スパナ猫第3弾。
猫らしさを押し出してみました(笑
うちの猫がモデルでs(笑